気が向いたときに書くブログ

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懐かしい人から連絡が来た話

ゴールデンウィーク直前の4月の終わり。懐かしい人から突然連絡が来た。相手は大学時代の大切な友人のひとりで、同じ短歌サークルに所属していた人。卒業後に言葉を交わすのはおそらく初めてだった。

彼は学生時代からとてもやさしく、少し人よりも繊細で心の柔らかいひとだった。老若男女問わずモテる人格者。勤勉で才能も意欲もある生徒だったので先生にも生徒にも好かれていた。

いつも穏やかな笑顔と口調で人の目をみて話する。伝えたいことがあるんだと溢れんばかりの想いを感じる彼との会話はとても楽しい。

そのためか、彼を密かに想う生徒は数しれずといった感じだったので、いつもぼんやりとすごいなぁと思っていた。

残念ながら私はそのなかに入ることはなかったが、友人としてはもちろんのこと彼の作品は好きだ。今回はそんな彼から連絡を貰って思い出したことなどを中心につらつらと書き綴っていく。

 

彼にしか書けない言葉がたくさんあるため、学生時代からとても尊敬している。

はじめましてなタイプの文章を書く人だったので、正直なところ最初の頃は楽しみ方が分からなくて頭のなかに「?」を沢山並べたりもした。正直、いまだに作品解説は上手く出来ないと思う。けれども、言葉にできない良さがあるのはわかる。彼の作品を繰り返し摂取すればするほど、スルメみたいに旨みが出てきてハマってしまう。不思議な魔力のある文章を書く。

分かりやすいところでいうと、作者の名前ところを消されたって「これ書いたの絶対○○でしょ!」って、周りが盛り上がるような唯一無二の個性がある。しかも、その事に気づけた事実にみんながにっこり楽しそうに笑うのだ。

別界隈で名前は違うけど長年お気に入りだった作家さんの作新に出会ったときの喜びみたいな感じ。オタクならわかると思う。「やっぱりあなたでしたか! そうだと思ったんですよ!!」ってなるのは、作品が深く読者の心に残っているってことだと思うので、私はこれが本当に羨ましい。とても素敵なことだなと思う。

 

私の言葉はいつも独りよがりなのか、私の足元に落ちてばかりで、他人に届かない。どこか透明な感じがすることが多い。だからこそ、個性があり、他者の心を震わせる彼の作品が私は今でもとても羨ましいし、憧れる。彼はやろうと思っても出来ないことができる人だからすごい。

本当に羨ましくてずるい、私もそんな文章書きたい。なんなら、君の世界についてもっと知りたいので脳内解剖させて欲しいと学生時代からずっと思っている。

私は基本的に書店で購入したお気に入りの本ですら、飽き性であまり読み返さないのだが、彼の作品はたまに衝動的に読み返している。

特になにか挑戦的なものを書こうと思ったときは彼を振り返ることが多い。そうして、自分には書けない言葉ばかりなんだよなぁと羨ましくなってベッドに倒れ込むまでが一連の流れだ。お布団大好き。

大学時代に参加していた短歌会の機関紙をみるといつもそんな感じ。彼の作品も彼以外の作品も心に刺さる作品ばかりなのでついつい見返してしまう。自分のページは黒歴史なので許されるなら糊付けしてしまいたい。

思い返せば、いつだって彼がいる場所には笑顔があった。本人がいなくても大学の同期と会うとよく彼の名前が上がる。私も含め多くの人の大学での思い出には彼がいて、彼の話題になるとみんなが笑顔になる。

卒業後に他人から聞いた彼の話で一番好きなのは、学祭に遊びに来た彼のコートのポケットからなぜかお札がでてきた話。それも高額紙幣だったらしいのだが、当の本人はなぜ入っているか覚えていていなかったとのこと。そんな些細な出来事も、彼が行ったとなるとみんなが「なんかよくわからないけど、彼らしくて安心した」と笑顔になるので面白い。たぶん、他の人じゃこうはならない。みんなに愛されている彼だから素敵エピソードになるんだと思う。

そんな天然で魅力的な人だからこそ、彼の話をするとその場にいる全員が自然と彼の健康や幸せを切実に願う。たぶん、間違いなく彼と出会った人たちはみんな彼のことがとても好きだし、心配している。それはきっと彼が総じて、とても素敵な人だからだ。

不器用で、実直でとても魅力的な人。

スタートで少し不思議な人だなと思うことはあるかもしれないが、いつもまっすぐやさしく繊細な彼をすきにならない人はいないと思う。

現在は恋人と同棲していて、色々あるけど幸せだとのことなのでお話をきくことができてとても嬉しかったし、彼のこれからを私は全力で応援したい。

学生時代から今に至るまで、彼の作品が大好きで、そんな人に覚えていて貰えて、どんなきっかけであれ思い出して貰える存在だったんだなって思うと、とても嬉しかったです。

 

私事になってしまうけれど、大学時代の私は体調を崩してばかりで、思うように大学に通えないことが多かった。コミュニケーションもあまり得意ではないため、とにかく友人関係が続かない。そのため、同期に覚えていて貰えているのか不安だったりもする。

そんなこともあり、今回のことは特に嬉しかった。誰かに覚えていて貰える。思い返して貰えるって素敵なことだなと思いました。

 

彼がどんな気持ちで連絡をくれたのか、私はたぶん100%理解したくても残念ながらできないと思う。でも、宣言直後の気分が沈みがちなこのタイミングで連絡をくれてありがとうって思う。とても嬉しかったし、元気とやさしい気持ち持って今日一日を過ごすことが出来ました。

 

こんなときだからこそ、連絡をくれる人がいて。私のことをを覚えていてくれて、自分だって大変なんだろうなってタイミングで心配してくれる人がいるんだなって思うとぐっときてしまい、泣きながら家を出ました。ちょっと恥ずかしかしいね。

 

もしかしたら、まだまだ不安なことはあるかもしれないけど、私だけじゃなくみんなが心配していた彼が、いま自分は幸せだよと言えて、生きててくれるのが私はなによりも嬉しかった。

本当、おかげさまで電車内で大泣きですよ。座ってられなくて、出入口近くにいたら入ってくる人たちに怪訝な顔で見られました。恥ずかしい。場所取り完全に失敗した人でした。

伝え損ねたことが多いけど、私はね。今年も去年も嬉し泣きが多くてね。ありがたい毎日です。大学時代の大好きで大切な親友は後輩と結婚して、恩人コンビの先輩カップルが無事に入籍。とっても嬉しいのに、式がないから御祝儀という名の喜び課金する機会がないんですよ。私に財力があれば家とか銅像とか建てたいくらい嬉しいのに。

あとね、昨年はこの歳で生まれて初めて三次元のアイドルにハマりまして。延期になっていたデビューライブが無観客ライブとして配信されてガチ泣きしました。

最近だと4月から盛り上がっていた舞台が延期になってとても悲しかったけど、彼らがファンにかける言葉がひとつひとつが優しすぎて、ファンはガチ泣きですよ。推してて本当に良かったって、こんなに頻繁に思えるジャンルは初めてです。彼らのおかげで笑顔も感動の涙も増えました。

 

Twitterではたまに突発的に言い出してしまうこともあるけど、本当に頼むから、みんな健やかであってくれ。無理なら休んでもいいから、立ち止まってもいいから生きていてください。祖父が二人、立て続けに亡くなってからよくそう思うようになりました。

 

やさしいひとだからこそ、彼にはちゃんと幸せになって欲しいです。ほんと切実に。

彼だけでなく、大学で出会った人。そのもっと前に出会った人。社会に出てからお世話になった人。みんなにも幸せになって欲しい。

終わりの見えないなかで、滅多に弱音を言わない人もぼろぼろになる今だからこそ、お互いに優しい言葉をかけ合うことが出来たらいいなと思います。

 

今回はとくに上手く言葉にできないことも多く、ぐだくだ思ったことをほぼ脳直で書き綴ってしまいましたが、懐かしい人からの連絡が来た話でした。

恥ずかしいので、数日後とかいつか消したり、修正したりするかもしれませんが、感情の備忘録としてとりあえずブログに描き残そうと思います。長文だけど、最後まで読んでいただきありがとうございました。